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【太陽光導入事例】これからは「脱炭素経営」が消費者から「選ばれる理由」に 株式会社菜の花エッグ代表 梅原正一様にインタビュー 

「脱炭素経営をうちはやっているのだということを今のうちにアピールして、これからはお客様に選ばれるような商品・サービスを創っていくべきなのだと思います。」

今回は鶏卵生産者として、人の愛情を受け、丁寧に育った鶏のたまごで世の中に笑顔と幸せを届けたい―そんな思いを掲げる当社のお客様「菜の花エッグ」(千葉県君津市)の代表取締役、梅原正一様にお話をお伺いしました。

 

菜の花エッグ様について

―菜の花エッグ様は創業何年で、どういった事業をやられていますか?

創業は昭和39年、設立したのは平成3年になります。現在行っている主な事業は採卵養鶏業、そして鶏卵卸ですね。

 

―導入したキッカケは何ですか?

去年の当初年度初めぐらいから電気代が非常に高騰してきて、実際に電気代の請求書を見ると去年より何十万もひと月上がっていたという状況でしたので、太陽光を考えました。

 

―電気代は実際、どのくらい上がったというのはありましたか?

去年1年間を比べると、今まで1年で1,200万前後だったのが、1,700万円辺りまで上がっていました。

 

―サンエーを知った経緯について教えてください。

私の友人の養鶏場からの紹介を受けました。

 

―設置後の電気代の削減額はいくらぐらいになったでしょうか?

ひと月で見ると10万から15万ぐらいは下がっているなという印象です。

 

―「太陽光」についての最初の印象はどのようなものだったでしょうか

最初は、太陽光パネルが大体20年ぐらいの償却の中で、太陽光のパネルを処分する時に結構な費用が掛かるというようなことを最初は聞いていたので、電気代が削減できたとしても処分代がかかってしまうのではないかというようなことは考えていましたね。

▲梅原社長

太陽光の導入まで

―社内でどういった話をしたか等、太陽光の導入に至るまでのプロセスについて、お伺いしてもよろしいでしょうか。

社内で特段話したことというのはなく、私が電気代の計算をして、年間結果的に500万ぐらいアップしていましたけどそれも考えれば、太陽光をやっても元が取れるしそっちの方が得だなという結論に至りました。その前に去年ぐらいから電気代を追っていたり、二酸化炭素の排出量を計算していたので、その中で使っているエネルギーの半分以上が化石由来のものになっていたので選択肢とすれば太陽光で電気代も下げて、二酸化炭素の排出量も下げることに繋げるのが一番だと思っていたので、計画を始めたということになりますね。

 

―設置するにあたって当初心配だったことや実際に工事など含めて大変だったことについて教えてください。

設置はそんなに問題はなかったと思います。ですが、弊社のキュービクルが古かったので、それを今回一新したのでそこに少し時間がかかったなという印象です。いずれはやらないといけなかったことなので結果的に良かったのですが。

 

―食品業界にとって、太陽光発電はおすすめだと思いますか?

食品業界に限った話ではないと思いますが、我々のような業界は、基本的にいつも電気をたくさん使うので、特に工場なんかはどこも多く電気を使うと思うので一番に自社でできる対策っていうのは、太陽光が一番簡単で始めやすいかなと思いますよね。

その他に例えば、バイオマス発電とか風力発電とかありますけど、ちょっとスケールが大きいというか、その辺りに比べたら太陽光は初期投資もそんなに必要ないし、ハードルも低いと思います。うちなんかは工場の屋根に設置するのは難しかったので、野立てでお願いしました

▲自分のスマホで発電量を確認する梅原社長。晴れの日は安定して発電していました。

菜の花エッグ様の今後の展開

―今後どのような事業展開を図っていますか?

この太陽光をやる前から考えていたことがあるのですが、※「エコアクション21」に今月申請をしました。CO2排出量削減の目標値を作って、少しずつ進めていく予定です。CO2の排出量の一番多い割合というのが電気なので、そもそもの電気の使用量を下げないといけないという課題が一つありますね。そのようにして、「環境経営」をしているというのを今後はより外にアピールしていきたいし、アピールすることでうちの商品のサービスを知るキッカケになるのかなと、そういった新しい展開を考えています。

エコアクション21…「環境省」策定のガイドラインに基づく「環境経営」の認証・登録制度

 

―世界的にインフレが進んでいる中、卵は特に値上がりの影響を強く受けている印象ですが、菜の花エッグ様にはどういった影響がございましたでしょうか?

卵が値上がりしたのは、飼料や人件費や運送費が上がったということとは直接的には関係なくて、価格っていうのは需要と供給のバランスで決まって、去年の秋から今年の3月までにかけて鶏インフルエンザが流行って日本の鶏の約12%が殺されちゃったんですよね。

卵っていうのは96%国内で自給率があるから、そのうちの12%前後が無くなったので、自給バランスが崩れて、価格が上がったんですよね。

私たちとしては、今までが正直安かったので今のぐらいの感覚が助かっているような現状です。去年は安かったから、エサ代が上がって高くても売る価格は変わらなかったから辛い思いをしていました。工業製品等は、原料が上がれば値段上げますということができるけれど、卵に関してはやっている人もいらっしゃるけど、大きな市場の中では需要と供給で価格が決まるから、今の価格が長く続くかと言ったら、おそらくそうではないので、そういう為にも、「卵がおいしい」「卵にはこういう栄養があるんだ」というようなアピールのほかに、他の会社と違って「脱炭素経営」をうちはやっているんだということを今のうちにアピールして、お客様に選ばれるような商品・サービスを創っていくべきなんだって思います。そしてそれが価格の維持に繋がると信じています。

菜の花エッグ様とScope3の話

梅原様:養鶏場のような、土地を持っている場所は太陽光を既にやったりしているけれど、じゃあ実際二酸化炭素の排出量の計算までやっているかっていうと、まだまだしていない所が多いいのではないかって思います。その企業さんで、まずはどのくらい二酸化炭素の排出量が出ているかというのを把握することが大事ですよね。

 

―排出量の把握という所は、まだまだ発展途上な分野であるということですね。

今は上場企業の方がメインとなってやっていますけど、でも上場企業だって仕入れているものがあって売っているものがあるわけだから、今Scope3ってありますけど、上流・下流も同じく見られて、中小企業だって関わってくるわけじゃないですか。だから、どちらにせよ遅かれ早かれそういった取り組み(脱炭素)はやらざるをえないですよね。

最後に

―太陽光発電を検討している方に一言お願いします。

太陽光はつけてよかったって思います。土地があれば、まずやるべきだと思いますよね、今の時代は。うちは運良く、やる方が先で補助金が後から来たケースでしたけど、やっぱり検討はして損はないと思うし、まだまだ2050年のカーボンニュートラルまでやらないといけないから、補助金も続々と出てくると思いますし、だから計画して何が使えるかっていうのは調べておいて判断するべきかなと思いますね。

 

―補助金は設置を検討する上で重要な判断材料になりますよね。

でもうちは補助金が出なくてもやってましたね。今は銀行さんも(企業が)ESG投資をしているかどうかっていう所も考える時代になってきているので、経営にプラスになるような所であれば、融資を受けるハードルは低いと思っています。

菜の花エッグ様公式ホームページはコチラ