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パネルを路面設置!路面舗装型太陽光について解説!

昨今、太陽光発電が普及する中で太陽光の設置場所は様々です。

屋根はもちろん、野建てや最近は薄型パネルを使用し壁面への施工も開始されました。

今回はコンビニエンスストアの駐車場でも始まっている路面太陽光について解説いたします。

路面舗装型太陽光とは

路面太陽光とは、道路に太陽光発電パネルを埋め込むことで、道路を新たな「発電する場所」として有効活用することが可能になる技術です。日本の国土交通省道路局では、道路分野における新技術導入促進方針(案)が示され、公募が開始されています。また、道路舗装大手の東亜道路工業が2021年、太陽光発電舗装システムを開発するフランスのコラス社と提携し、日本での普及に向け技術開発に共同で取り組んでいます。

 

路面舗装型太陽光のメリット

路面舗装型太陽光のメリットには、以下のようなものがあります。

道路を新たな「発電する場所」として有効活用できる

発電した電力をバッテリーに蓄電できるため、夜間に横断歩道の白線や停止線を発光させたり、災害時に電子機器の非常用電源として使える

歩道用は公園の園歩道や日陰の少ない空間への設置を意識し、電動サイクルや電動キックボードなどのスローモビリティ機器への充電施設としての活用も考えられます。

 

路面舗装型太陽光のデメリット

ただし、以下のようなデメリットもあります。

通常の太陽光発電よりも効率が悪い

路面に設置するため、車両や建物により日光が遮られる

平面設置のため、パネルを南向きに傾けて設置する一般的な太陽光発電よりも効率が悪い

管理においても、一般的な太陽光発電よりもコストや手間がかかる可能性がある。

以上が路面舗装型太陽光のメリットとデメリットです。ご参考になれば幸いです。

 

路面舗装型太陽光実際の導入例

日本での路面太陽光の導入事例としては、2017年にセブン-イレブンがアジア初となる路面太陽光発電設備『WATTWAY by Colas』を採用した例があります。この設備は、フランスの大手建設「ブイグ」グループの「コラス社」によるもので、100㎡敷設時では、発電量約10,000kWh/年となります。

コンビニエンスストアでの路面太陽光発電については、コンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパンが、店で使う電気の半分弱を太陽光発電などの再生可能エネルギーでまかなう省エネの実証店舗を展開しています。また、セブン&アイグループは、全世界の事業で使用する電力を2050年までに自然エネルギー100%へ移行する計画で、国内と海外を合わせて7万店を超える店舗が対象になります。このうち国内にある2万店以上の店舗が使用する電力だけで年間に45億kWhになる。

https://www.asahi.com/articles/ASL5Q4JDCL5QULFA01L.html

東京都港区の区立学校には、2022年11月から2024年3月末まで、青山小学校とお台場学園小学校の2カ所に、舗装型太陽光パネルが設置される予定です12。この取り組みは、東京都が進める「舗装型太陽光発電システム導入事業」の一環で、港区内の公共施設においても再生可能エネルギーの導入を進めることを目的としています。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/215021

国土交通省は、舗装型太陽光発電を含む道路や都市公園における再生可能エネルギーの導入を促進する方針を打ち出しており、技術的な課題があるものの、今後も導入事例が増えていくことが期待されます。

 

路面舗装型太陽光の今後の普及

現在、屋根設置が主流である太陽光発電システムには設置できるスペースの確保や耐震構造などの条件によって設置不可と判断されることは少なくない。ですので、屋根以外での設置の方法を推し進めることにより2050年カーボンニュートラルへより近づきます。

路面舗装型太陽光はその中でも設置場所を選ばないという点が特徴です。そもそも再生可能エネルギーは場所を選ばずに発電でき、そしてなくならないエネルギー源として考えられていましたが、設置となると課題は出ます。さまざまな場所に設置することが出来る路面舗装型太陽光は壁面設置やソーラーカーポートや水上設置などと同様に屋根以外の場所で活躍が期待されます。

この記事を書いた人

横山真吾

横山真吾

2021年よりマーケティング部に所属し、広報業務も兼任。自社の活動内容が日本経済新聞や各種業界誌にも取り上げていただきました。2022年には業界では初の自家消費太陽光発電システムの全額返金保証制度等、様々な企画を行ってきました。 趣味はオンラインゲーム。eスポーツの社会人リーグ「AFTER 6 LEAGUE」にも参戦しました。