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太陽光発電を設置して後悔するって本当?体験談や対策をご紹介

電気代の高騰や、東京都条例による都内の新築住宅へのソーラーパネル設置義務化などのニュースを受けて、近年大きく注目されるようになった太陽光発電システム。

設置には高額の初期費用がかかることもあり、興味はあっても設置するかどうか迷っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、太陽光発電システムを設置して後悔する原因について解説します。また、実際に設置して後悔した人の体験談や、対策方法も紹介していきます。自宅に太陽光発電システムの設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

太陽光発電は普及している?

太陽光発電システムを導入する際に気になるのが、一般家庭における普及率です。データを見ながら、太陽光発電がどの程度の家庭に設置されているのかを解説します。

 

設置している住宅は増えてきている!

2021年にマイボイスコム株式会社が実施した調査を見ると、太陽光発電システムを導入している家庭は年々増えてきていることがわかります。

調査によると、自宅に太陽光発電システムを設置している人は全体の約9パーセントでした。2006年に実施された調査では2.7パーセントだったため、15年間で6.3パーセント増えています。

2022年には、東京都が都内の新築住宅にソーラーパネルを設置することを義務づける条例を採択しました。また、電気代の高騰や気候変動などの問題を不安に思う家庭も増えていることから、設置件数は今後も増えていくと予想されます。

 

太陽光発電の業者数は安定

太陽光発電関連の業者数や業績は、近年徐々に安定してきています。帝国データバンクによると、2021年の太陽光発電業者数は5,423社。前年比で3.7パーセントの増加を見せています。

太陽光発電の関連業者はこれまで、売電価格の引き下げや新型コロナウイルスの影響を受け、業績の低下や倒産が相次いでいました。また、2010年代後半には著名企業の経営破たんが続いたため、「太陽光発電業者は倒産しやすい」というイメージを持つ人もいます。

しかし、近年は業界全体の赤字額も縮小しており、業績の維持や増加を記録する業者が増えてきていることがわかります。

 

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太陽光発電システムを設置して後悔するケース8選

設置する人が増え、業者の倒産リスクも少なくなってきた太陽光発電業界。ただし、太陽光発電システムを自宅に設置したことによって後悔する人も少なからず存在します。

ここでは、導入によって後悔してしまう8つのケースをご紹介します。

 

1.発電量に不満!

まずは、思ったよりも発電量が少なかったケースです。

太陽光発電システムは、天候によって発電量が左右されます。雨や曇りなどで天候が悪い日は、売電収入が減ってしまうケースもあります。また、雪の多い地域では、雪でソーラーパネルが完全に覆われると、屋根やパネルから雪下ろしをしなければ発電量がほとんどゼロに近くなってしまうことも。

発電量が少なくて家庭で消費する電力をまかなえない場合は、電力会社から電気を購入する必要があります。導入前に業者から伝えられたシミュレーション結果よりも発電量が少なくなってしまったり、売電収入よりも買電額のほうが高い赤字の状態が続いたりして、導入を後悔する人も少なくありません。

 

2.元を取れない

太陽光発電の導入には、およそ80〜150万円かかります。一方、2022年時点の売電価格から予想される一般家庭の平均的な売電収入は、月間で約5,400円(年間6万5,000円程度)です。

設置に150万円をかけた場合、費用を売電収入で回収するには23年という長い時間が必要です。「元が取れる」という言葉だけに魅力を感じて導入を決めた場合、元が取れるまでの期間が長すぎることに不満を持つ人もいるでしょう。

なお、導入後もパネルや周辺設備のメンテナンス費用は追加でかかります。さらに、パネルの経年劣化で発電量が低下したり、FIT制度(売電価格を固定する制度)が終了したりするため、設置費用の回収には23年以上の時間がかかることが予想されます。

電気代を減らしたいと考えて太陽光発電システムを導入しても、思っていたより節約にならないと不満に感じる人は多いようです。

 

3.設置費用が高額過ぎた……

太陽光発電システムの導入にかかる費用は、設備代と工事代を合わせておよそ80〜150万円が平均的です。また、同時に蓄電池を導入すると約80〜200万円が追加で必要になり、合計で160万円〜350万円程度かかってしまいます。

節約になると思って導入したのにもかかわらず、想定外の高額な費用がかかることで後悔する人もいます。

 

4.屋根のトラブルが発生する

ソーラーパネルを設置する屋根にトラブルが発生し、後悔をする人もいます。

一般家庭に設置される平均的なソーラーパネルのkW数は、3〜5kW程度です。この発電量の場合、200〜500kg程度のパネルを屋根に設置します。これほどの重みのあるものを設置するのですから、屋根にはそれなりの負担がかかります。

新築では問題のないケースが多いですが、たとえば耐震性の下がっている古い家に設置したり、業者の工事がずさんだったりすると、住宅全体の耐震性が低下してしまう恐れも。

これらを放置すれば建物のひび割れや雨漏りなど深刻なトラブルにつながり、場合によってはパネルの撤去や住宅の補強工事が求められることもあります。

 

5.メンテナンス費用が発生し続ける

太陽光発電システムでは、故障を防いだり発電量を維持し続けたりするために、定期的なメンテナンスが必要です。

メンテナンスとして必要なものは、業者による設備の定期点検やパネルの清掃、周辺設備(パワーコンディショナーなど)の買い替えなどです。これらには20年間で30万円程度、つまり平均して1年間で約1万5,000円がかかります。

導入費用だけでなく運用コストもかかるため、予想よりも出費がかさむと感じる人もいます。

 

6.思ったよりも寿命が短かった

太陽光発電システムの周辺設備の買い替えが思ったよりも早いスパンで必要になり、後悔する人もいます。

一般的なソーラーパネルの使用限度はおよそ20〜30年です。買い替えのためには、1kWあたり30~35万円が必要。個人の住宅に設置するソーラーパネルの容量は3〜5kW程度であるため、買い替え時には90万円〜175万円程度が追加でかかります。

また、周辺機器であるパワーコンディショナーの寿命は10~15年程度と、ソーラーパネルよりも早く買い替えの時期が来ます。パワーコンディショナーの交換には、工事費込みで30~40万円かかることが一般的です。

設置後はメンテナンスや買い替えなしで使い続けられると思って導入した場合、予想よりも寿命が短かったと後悔する人もいます。

 

7.ご近所トラブルに発展!?

ソーラーパネルは光を反射するため、必ず反射光が発生します。住宅の立地によっては周囲の住宅に反射光が強く差し込み、トラブルを引き起こしてしまうことがあります。

ソーラーパネルを設置する家は持ち家であることが多く、ご近所トラブルはできる限り避けたいものです。反射する角度や方向を設置前から十分に検討し、どうしても避けられない場合は事前に話し合いの機会を持つなどの対策を取りましょう。

 

8.業者の倒産リスクがある

まれではありますが、太陽光発電システムを設置したあとに業者が倒産してしまうこともあります。

定期検診などのアフターフォローが受けられなくなるため、新たな業者を探して契約を結ばなければならないなどの手間と費用が発生してしまいます。

太陽光関連市場は、政策方針の変化や新型コロナウイルスなどの影響を受けて業界市場が安定せず、一時期は倒産してしまう業者も相次いでいました。近年は市場全体での業績は落ち着いてきていますが、倒産のリスクがゼロになったわけではありません。

太陽光発電システムを導入する際は、業者の経営状況もよく確認しましょう。

 

太陽光発電システムの設置を後悔する4つの理由

上記で紹介した後悔やトラブルが発生する理由は、大きく4つに分類されます。それぞれの理由について、具体的に解説します。

 

1.設備費用への知識が少ない

まずは、太陽光発電システムのパネルや関連設備にかかる費用を正確に把握していないケースです。太陽光発電システムを家庭に導入する際は、パネルだけでなく、以下のような設備が必要です。

  • パワーコンディショナー(作った電気を家庭内で使える形に変換する装置)
  • 架台(パネルを屋根に固定するための設備)
  • 発電量モニター(発電量を確認するモニター)
  • 電力量計(電気会社との売買電量を計測するための設備)

さらに、希望する場合は蓄電池も導入します。

それぞれの設備について適正価格や利用方法などを把握していない場合、導入時や買い替え時に予想外の出費が発生することになってしまうのです。

 

2.太陽光発電の工事費用に関する知識不足

太陽光発電は設備本体だけでなく、設置工事にも費用がかかります。工事前に業者から発行される見積書の内容をよく確認し、不明な点があればすべて質問しましょう。また、工事だけでなくその後のメンテナンスにもコストが発生する点は、導入時に見落とされやすいポイントです。保証期間や内容についてもよくチェックしてください。

また、意外に忘れてしまいがちなのが、ハウスメーカーや住宅工務店が提供する家そのものへの保証です。住宅購入後にソーラーパネルを設置した場合、屋根の損壊や雨漏りなどへの保証が対象外になってしまうこともあります。

場合によっては大きな出費につながるケースもあるため、設置前によく確認しましょう。

 

3.相見積もりを取らない

相見積もりを取らず1社の話を聞いただけで導入を決めてしまった場合、のちに発電量などへの不満が出て後悔につながる恐れがあります。

また、業者が倒産するリスクもあるため、工事や保証の内容に問題がなかったとしても、複数の業者を検討することがとても大切です。

業者の見積もりは、価格だけでなく発電量や売電量のシミュレーションによっても大きく数値が変動します。必ず2〜3社から相見積もりを取り、納得や信頼のできる業者と契約を結びましょう。

 

4.ソーラーパネルの設置に向いていない住宅だった

残念ながら、ソーラーパネルの設置に向いていない住宅の建築条件は存在します。

以下のような住宅の場合は、たとえ日射量が十分に確保できる地域だったとしても、ソーラーパネルを設置しないほうがよいこともあります。

  • 築年数が古い住宅
  • 日当たりの悪い住宅
  • 屋根の部分が陰になってしまう住宅

このような住宅で太陽光を設置したい場合は、建て替えやリノベーション、耐震工事などを事前に実施することも検討しましょう。

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太陽光発電の導入で後悔しないためには?

ここからは、太陽光発電を導入する際に後悔しないためのポイントについて解説します。

 

複数業者から見積もりを取る

複数の業者から費用や維持費、発電量についての意見を聞くことは非常に重要です。「絶対に元が取れる」といった言葉を簡単に信用せず、コストやリスクについて事前に説明できる業者を選びましょう。また、相見積もりを取る際には、以下の項目を確認します。

  • 設置できるソーラーパネルの種類
  • 発電量のシミュレーション
  • 費用(設備と工事)
  • 工事内容
  • 保証期間・内容

特に、保証内容は業者によって大きく異なる部分です。

太陽光発電システムは、導入後、10〜30年の長期間にわたって同じ商品を使い続ける必要があります。導入前に保証の期間や内容をよく確認することで、予想外の出費やメンテナンス費用を最小限に抑えられるでしょう。

 

事前のシミュレーション

相見積もり後、月や年単位でどの程度の費用が発生するかを確認します。

以下の情報をよくチェックしましょう。

  • 月々のローン支払額
  • 発電量や売電量のシミュレーション
  • 設備のメンテナンスにかかる金額

また、ご家庭における過去1年間の電気代や消費電力、電気を利用している時間帯を見ると、実際の費用がよりイメージしやすくなります。不安がある場合は、FPに家計相談をするのもおすすめです。

 

住宅の環境確認

設置する環境によっては、せっかくソーラーパネルを取り付けても十分な発電量が得られないこともあります。前もって住宅の環境について複数の業者に問い合わせ、設置しても問題がなさそうかどうかを検討しましょう。

検討の際には、以下の項目についてチェックします。

  • 住宅の向き
  • 屋根の形状
  • 屋根の面積
  • 周辺に高い建物や設備があるかどうか
  • 周辺に工場はあるか
  • 屋根に陰ができるか
  • 地盤は強いか
  • 家の建築年数
  • 湿度
  • 積雪量
  • 塩害リスクがあるか
  • 日照時間はどの程度か
  • 平地であるか

なお、ソーラーパネルの種類や工事の方法によっては、設置条件が多少悪くとも、希望する発電量のソーラーパネルを設置できる場合もあります。

複数の業者に確認を取り、希望する条件を満たせるかどうかをよく検討しましょう。

 

ライフスタイルの変化も考慮する

太陽光発電システムは30年以上の長期間にわたって設備を利用するため、以下のようなケースでは設置を後悔してしまう人も出てきます。

  • 転勤などによる引っ越し
  • 出産や介護などで家族が増える
  • 退職や転職による生活スタイルの変化
  • 病気やけがでメンテナンス(屋根の雪下ろしなど)が難しくなる

ライフスタイルの変化を事前に考慮し、生活が変化しても太陽光発電システムを維持できるかどうかチェックしておきましょう。

 

新築なら住宅ローンに組み込む

太陽光発電システムの導入には100万円以上の費用がかかります。

一括購入しない場合はソーラーローンなどで借り入れをしますが、ソーラーローンの金利は2023年度2月時点で1パーセント台後半〜2パーセント程度が一般的です。

一方、住宅ローンの金利は変動金利で0.3〜5パーセント台。固定金利であっても1パーセント台前半のローンが数多く存在します(2023年1月時点)。

住宅ローンと比較するとソーラーローンはやや割高に感じられるため、住宅の購入時に太陽光発電システムの導入費用分を同時に借り入れることを検討する人もいます。金利分だけ支払いが減り、導入時の金銭的負担が軽減されます。

 

0円ソーラーでの導入を検討する

導入時のコストやメンテナンスにかかる費用負担が気になる場合、「0円ソーラー」を検討するのも一つの手です。

0円ソーラー(PPAモデル)とは、自宅の屋根をソーラーパネルの設置場所として事業者に貸し出すことをいいます。設置されたソーラーパネルは、事業者が電力会社への売電などに使用します。屋根を貸し出す代わりに、初期費用や設備の維持管理費用はかかりません。また、期間終了後は設備が無償で譲渡されます。

設置後は一定期間(10年程度)事業者に対して電気料金かリース料金を支払いますが、この料金は通常の電気代料金よりも安くなることがほとんどです。

設備を自分で購入するか、0円ソーラーで導入するかは、ライフスタイルや住宅の設備によっても変わります。条件が合えば初期費用やメンテナンスコストがかからずメリットも大きいため、購入を決める前に一度0円ソーラーも検討してみましょう。

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太陽光発電を設置して後悔した人の体験談&対応策

ここからは、実際に太陽光発電を設置して後悔した人に、独自に聞き取り調査をした結果をお伝えします。それぞれの悩みや後悔について対応策も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

 

1.金銭面での後悔

後悔した内容として最も多く挙げられたのが、金銭面での後悔です。

特に、導入前に業者が出した発電量などのシミュレーションが実際の発電量と大きく異なった経験をした人は多く、事前の相見積もりの重要性がわかります。

2割も少ない発電量にショック(Aさん)

「事前に業者に聞いていたシミュレーションよりも、実際の発電量が大幅に少なくショックでした。業者からは、多い月で3.5万円分程度、少ない月でも1.2万円分程度は発電できるとのことでしたが、実際はそれよりも2割程度少ない状態が続いています」

赤字の月が増えてきて不安(Bさん)

「最初のうちは黒字になることもありましたが、パネルの劣化や電力会社の自由化などを経て、赤字の月のほうが多くなってきました。元が取れるのはいつになるのか分からず後悔しています」

発電量と天気が連動していないように思う(Cさん)

「設置して1年が経過しました。売電の黒字額が思ったよりも少なく、設置費用を回収できるのか分かりません。また、天気がよい日でも発電量が低かったり、逆に曇っている日に発電していたりと、発電量が読みづらいこともあります。黒字になった人の話ばかりを聞いていたのですが、そんなに甘い話ではなかったなと思っています」

業者に急かされて導入したことを後悔(Dさん)

「業者から、確実に元が取れる、きょう契約すれば設置費用を割引する、などの言葉を聞かされ、焦って契約してしまいました。今考えてみれば、都合のいいことだけをしゃべっている業者だったなと思います」

日当たりの悪い立地を考慮していなかった(Eさん)

「日当たりの悪い場所に住んでいるため、発電量が思っていたよりも少なかったのは誤算でした」

冬場は電気代がかさんで負担(Fさん)

「冬場は電気代がプラスにならず、ローンと電気代、どちらも返済しなければならないことを負担に感じます」

鳥害対策に追加費用がかかってしまった(Gさん)

「設置後、鳩がソーラーパネルの下に住み着き、フンや羽の被害にあうようになってしまいました。あまりにひどいので業者に対策工事を依頼しましたが、費用が20万円以上かかりました。

電気代は毎月ほぼ赤字のうえ、思ったよりも維持費にお金がかかることを考えると、むしろ設置しないほうがよかったかもと思っています」

売電よりも蓄電池を購入するべきだった?(Hさん)

「パネルの経年劣化で、発電量が年々下がっています。さらに、設置から10年経ったあとは、FITによる固定買取制度が適用されなくなるため、売電額も下がってしまうのが今から不安です。

これなら売電で黒字を狙うより、蓄電池を一緒に購入し、買電量を減らすようにつとめたほうが結果的にお得だったかもしれないと後悔しています」

金銭面での後悔、対策法は?

太陽光発電システムは、導入時のコストに加え、メンテナンスなどの費用もかかります。

また、業者の出すシミュレーションはあくまで概算です。日射量はコントロールができないため、「絶対に黒字になる」などの言葉を過度に信頼すると、後悔の原因につながりかねません。導入前に現時点で支払っている電気料金を把握し、導入によって金銭的なメリットが生じるかどうかを確認しましょう。

 

2.住宅のケアにまつわる後悔

太陽光発電システムを導入したことによって、屋根や壁など住宅そのものに工事が必要になるケースもあります。ソーラーパネルなどのメンテナンスと異なり、導入前に見落としがちなポイントでもあるため、後悔している人は多いようです。

保証対象だったのに、業者の倒産が発覚(Iさん)

「工事のミスで、導入後1年ほどしてから雨漏りが発生してしまい、業者に連絡したところすでに倒産していました。もちろん保証がきかず、全て自費で補修工事をすることになりました」

設置直後に、屋根の塗装工事が必要に(Jさん)

「築10年の家にパネルを設置したところ、その直後に屋根の経年劣化で塗装工事が必要になってしまいました。パネルを避けて工事するため余計な費用が追加でかかってしまい、塗装してから設置すればよかったと後悔しています」

降雪量の多い地域で、雪下ろしが負担(Kさん)

「設置後2年で撤去しました。雪の降りやすい地域ですが、パネルに雪が積もってしまい、雪が降るたびに雪下ろしをすることになってしまったためです。業者からは、我が家の屋根の構造であれば雪は落ちると断言されていたので、騙されたと思ってしまいます」

パネルで住宅の耐震性が落ちてしまった(Lさん)

「瓦屋根の住宅にソーラーパネルを付けたところ、業者から、このままでは屋根の重みで家が潰れると言われ、設置から5年もしないうちに慌てて撤去しました。撤去にも費用がかかるため、大きな経済的痛手をこうむりました」

パネルの設置で、住宅メーカーの保証が使えなくなった(Nさん)

「築数年の家にソーラーパネルを設置しましたが、設置してからしばらくして竜巻の被害に遭いました。パネルと屋根に損害が出たのですが、新築時以外にソーラーパネルを設置した場合、ハウスメーカーの保証を受けられない契約になっていました。結局、自費で修理することになってしまいました」

住宅のケアに関する後悔、対策法は?

設置前の時点で複数の業者に相談しましょう。住宅の条件によっては、事前に耐震工事やリフォームなどをしてからソーラーパネルを設置したほうがよい場合もあります。

また、屋根に雨漏りなどが起こった場合、以下から修理費用が一部負担されることがあります。

  • 屋根材メーカーの保証
  • 建設会社の保証
  • かし(瑕疵)保険

竜巻などの自然災害で起きた屋根の損壊については、火災保険がきくこともあります。

ただし、どれもソーラーパネルを設置することで保証の対象外になってしまうケースがあります。事前に保証内容について確認し、保証の対象外になってしまう場合は必要な工事金額を預・貯金しておくなどの対策を取りましょう。

 

3.ライフスタイルの変化

ライフスタイルの変化によって、太陽光発電システムを利用できなくなったという声もあがりました。

導入後に転勤が決定し、引越しせざるを得なくなった(Mさん)

「太陽光発電システムを導入してから転勤が決まり、引っ越すことになってしまいました。設置の際には何年も先のことを考えなければ、大きな損につながることも多いのではないかと思います」

ライフスタイルの変化による後悔、対策法は?

導入時に、ソーラーパネルの寿命である30年後までどのようなライフスタイルを送ることになるのかを想定する必要があります。転職や育児、介護、退職などをきっかけにライフスタイルが変わる人は大勢います。

現在の暮らしから状況が変化したとき、太陽光発電システムから恩恵を受けられるかどうかをよく検討しておきましょう。

 

まとめ

太陽光発電システムは国や自治体でも積極的に導入をサポートされており、近年は利用者も増加しつつあります。

ただし、住宅の立地環境や業者の選び方などによっては、設置したことで大きな後悔につながってしまうかもしれません。

導入前には必ず、売電額や発電量のシミュレーションだけでなく、ライフプランや現在の貯蓄額なども含め本当に導入してメリットを得られるかどうかをよく検討しましょう。

また、導入や維持管理の費用で後悔したくないと考える方は、株式会社サンエーが提供する0円ソーラーサービス「スカエネプラン」はいかがでしょうか。

  • 設置費用は無料
  • 支払う電気料金は定額制
  • 停電時にも電気が使える

などの特徴があり、購入する場合に比べて費用面の大きな節約につながります。

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この記事を書いた人

本田陸

本田陸

株式会社サンエー マーケティング部所属。2022年より企業向けの環境に関するコラムの執筆を開始しました。マーケティングの分野に関して、中学校での職業講話に登壇させていただきました。脱炭素化社会の構築に向けて、環境に関する情報を発信しております。趣味は筋トレとオンラインゲームで、社内のe-sports部で社会人向け大会にも出場しました。