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太陽光パネルの寿命は?長持ちさせるポイントやメンテナンスを解説!

今話題になっている電気代について、太陽光発電は削減の効果が期待できます。個人・法人のお客様問わず、太陽光の導入を検討されている方が今日増えてきました。

しかしながら、太陽光パネルは家や工場の屋根に載せて一体どれくらい長く持つのでしょうか?気になる方も多いのではないでしょうか。今回は太陽光のパネルの寿命や、気になるメンテナンス方法について解説致します。

太陽光パネルの寿命

太陽光パネルには、法定耐用年数期待寿命があります。それぞれ、意味や年数が違います。それぞれの概要や年数について取り扱っていきます。

 

法定耐用年数

法廷耐用年数とは機械設備や建物などの固定資産の使用できる期間として、法的に定められた年数のことです。国が「資産価値はこれくらいの期間でなくなる」と定めた期間を指します。国税局が定める太陽光発電システムの法定耐用年数は17年となっています。

資産に耐用年数を定める理由は、減価償却費を決算書に計上するために必要となるからです。資産が使える期間を納税者の判断に任せたら、納税者によって回答がバラバラになり、課税が不公平になってしまうという問題が生まれてしまいます。法定耐用年数というのは、固定資産をして使える期間を指します。

 

期待寿命

太陽光の寿命に関しては、上記で述べたような法定耐用年数よりも実際は長めであることが分かってきています。トラブルの有無等も関わってはきますが、太陽光自体に可動部が少ないので、故障する可能性が低いです。

日本で初めて住居用太陽光発電を導入した「桑野太陽発電所」では、1992年の設置から現在まで一度も故障していないとのことです。各メーカーによる期待寿命は20年~30年とされていますが、それ以上稼働している太陽光パネルが現存しないことを考えれば、実際の寿命はさらに長い可能性もあります。

 

パネルが劣化する原因

太陽光パネルが劣化する理由についてです。主なものとして、パネルに熱が生じる現象(ホットスポット)があげられます。以下のような理由でパネルに熱が生じる現象です。

 

・電気回路や配線の不備

・ガラス表面の汚れ

・太陽光パネルのひび割れ

・周囲の建物や木の影

 

ホットスポットは、発電量を減少させるだけではなく火災を引き起こすリスクもあります。太陽光パネルのトラブルで見られるケースも多いため、長期間稼働するうえで注意したいポイントともいえるでしょう。対策としては定期的なメンテナンスや日々の発電量をチェックして、正常に発電できているか確認することが挙げられます。

経年劣化の点で言えば、太陽光パネルよりその心臓部分のパワーコンディショナーにスポットライトが当たることが多いです。パワコンのメンテナンスについては以前記事にて紹介しておりますので、そちらも重ねてご覧ください。

 

パネルを長持ちさせるポイント

太陽光発電システムを一日でも長く続けて使うには、メンテナンスがオススメです。

2017年に施行された「改正FIT法」により、太陽光発電システムには定期的なメンテナンスが義務付けられております。メンテナンスの推奨頻度は4年に1回以上、費用はおよそ1回2万円程度が相場となっているようです。

 

自分でできるメンテナンス

メンテナンスは基本的に業者に依頼するものですが、自分でできるメンテナンスもあります。それは、異常に「気づく」ということです。業者は異常を直すことはできますが、最初に異常に気付けるのは私たちユーザーになります。

発電状況をモニタリングすることで、不具合を見つけることができます。毎日欠かさずチェックし、小さな変化にもすぐ気づけるようにしておくことが大切です。

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業者に依頼するべきメンテナンス

点検の内容は、各機器の破損・緩み・腐食などのチェックや電気的な測定などです。

太陽電池モジュールも丈夫で長寿命とはいえ、故障は絶対にないとは言い切れないのが現実です。雹や落雷、台風による飛来物によって発電不良になるほか、鳥の巣や糞、ごみやほこりなどが太陽電池モジュールの表面に付着することで発電効率が低下することもあります。

この辺りは屋根の上に登る必要があり、感電の恐れもあるので自分で行わず、必ず専門業者に依頼してください。主なメンテナンスについて以下のようにまとめました。

 

点検

点検では目視と数値測定を行います。目視で点検する項目は、太陽光パネルのガラス表面の汚れや破損、フレームの状態、ケーブルの接続具合などになります。

また、架台の破損や腐食も点検し、異常がないか確認します。機器による数値測定は、太陽光パネルに不具合がないか確認するセルラインチェックや、赤外線センサーを用いたサーモグラフィー検査、パワーコンディショナの動作テストの4つです。

 

修理

点検で修繕すべき箇所が見つかった場合は、点検費用の他に別途修理費が発生します。

ただし、故障の内容によってはメーカー保証が適用されるケースもあるため、補償内容を確認しておきましょう。

 

清掃

点検と同様に定期的なクリーニングも行います。基本的に太陽光パネルの汚れは雨で流れ落ちる設計です。しかし、太陽光パネルは屋外に設置するため、鳥のふんや砂埃といった汚れが付着してこびりついてしまうこともあります。

 

汚れが付着したままだと、太陽光パネルの発電量が低下してしまうため、性能を発揮するためにも蓄積した汚れは落とさなければなりません。

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この記事を書いた人

本田陸

本田陸

株式会社サンエー マーケティング部所属。2022年より企業向けの環境に関するコラムの執筆を開始しました。マーケティングの分野に関して、中学校での職業講話に登壇させていただきました。脱炭素化社会の構築に向けて、環境に関する情報を発信しております。趣味は筋トレとオンラインゲームで、社内のe-sports部で社会人向け大会にも出場しました。